惡婆あくば)” の例文
新字:悪婆
プウル夫人には、あの恐ろしい惡婆あくばとあなたが仰しやつた私の奧さまと一緒に此處に住むやうに年二百ポンドやる。グレイスは金をやればよくやつてくれることだらう。
數人の男とお大といふ惡婆あくばを指圖して、長い間江戸中を荒して居たのです。
らうたちまかほいろあをあかく、くちびるふるはせて惡婆あくば、とさけびしが、怒氣どき心頭しんとうおこつて、よりは黒烟くろけふりのごとく、紙幣しへいふみ寸斷ずた/\にいててゝ、直然すつくたちしさまひとなば如何いかなりけん。
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
考へ出し妹娘のお富も幸ひ十二さうそろひし容貌きりやうなればだまして是をも金にせんと己れが惡事仲間の早乘はやのりの三次と云ふ者を語合かたらひ又近所の後家ごけにて惡婆あくばのお定と云ふ女をも手なづけ置きやがて母の御安にはお富を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)