恐々こは/″\)” の例文
誰か気づきはしなかつたかと恐々こは/″\ながら見廻せば、そんな様子もなし、あゝ危いかな、君子危きに近寄らず、こんな所は早く出るに若かずとそこ/\に喫煙室を廊下に出る時
燕尾服着初めの記 (新字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)
てれ隠しに恐々こは/″\それをも窺いてみると三畳位ゐで、而かも日が真正面まともに当つてゐる。
岬の端 (新字旧仮名) / 若山牧水(著)
なさけないこゑして、わざとほくから恐々こは/″\らしく、突込つツこんで、さつ
銭湯 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
たまりかねて、民子たみこそつなほつたが、世話せわになる遠慮深ゑんりよぶかく、氣味きみわるいぐらゐにはいへのぬしおこされず、そのまゝ突臥つゝぷしてたけれども、さてあるべきにあらざれば、恐々こは/″\行燈あんどう引提ひつさげて
雪の翼 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)