御遣おつか)” の例文
残暑きびしくそうろうところ、御地皆々さまには御機嫌ごきげんよく御暮し遊ばされ候由、目出度めでたくぞんじあげまいらせ候。ばば死去の節は、早速雪子御遣おつかわし下され、ありがたく存じ候。
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
せっかく御求め被下候くだされそうらえども少々大きく候間そろあいだ、帽子屋へ御遣おつかわしの上、御縮め被下度候くだされたくそろ
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
加へすこしの事はくるしからざれども最早もはや二箱近く御遣おつかひ成されし故御國許おくにもとの旦那へきこえては此傳兵衞申わけなしとてなほ種々しゆ/″\に異見致しけれども一かうに用ゆる氣色けしきもなくつひよく享保きやうほ九年七月迄に金二千七八百兩つかすてたれば今は傳兵衞もあきはて是非なく國許くにもとへ此由知らせしにより父吉右衞門是を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)