御米およね)” の例文
御米およね近来きんらいきんの字はどう書いたっけね」と尋ねた。細君は別にあきれた様子もなく、若い女に特有なけたたましい笑声も立てず
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
宗助そうすけは五六日前にちまへ伊藤公いとうこう暗殺あんさつ號外がうぐわいたとき、御米およねはたらいてゐる臺所だいどころて、「おい大變たいへんだ、伊藤いとうさんがころされた」とつて
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
けれども彼は自身に家主の宅へ出向いて、それを聞きただす勇気を有たなかった。間接にそれを御米およねに問うことはなおできなかった。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「えゝてよ」と柱時計はしらどけいると、もう四時よじちかくである。御米およねは「四時よじ五時ごじ六時ろくじ」と時間じかん勘定かんぢやうした。小六ころくだまつてあによめかほてゐた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
貴方あなた大變たいへんだつてくせに、ちつとも大變たいへんらしいこゑぢやなくつてよ」と御米およねあとから冗談半分じようだんはんぶんにわざ/\注意ちゆういしたくらゐである。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
御米およね発作ほっさはようやく落ちついた。今では平日いつものごとく外へ出ても、うちの事がそれほど気にかからないぐらいになった。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)