御存命ごぞんめい)” の例文
しみ/″\ぞんじてりますのは、まだ七歳なゝつ八歳やつ御親父樣ごしんぷさまも、御存命ごぞんめい時分じぶんでござりますから、彼是かれこれざつと二十ねん
月夜車 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
アノ時阿父おとっさんは何故なぜ坊主にするとっしゃったか合点がてんが行かぬが、今御存命ごぞんめいなればお前は寺の坊様ぼうさまになってるはずじゃと、何かの話のはしには母がう申して居ましたが
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
押拭おしぬぐひ成程お身の云ふ通り早く兩親にわか師匠樣ししやうさま養育やういくにて人となれば不仕合の樣なれ共併しさう達者たつしやで成長せしは何よりの仕合なりわけいへば此婆が娘のうみし御子樣當年まで御存命ごぞんめいならばちやうどお身と同じとしにて寶永三戌年いぬとししかも三月十五日子の刻の御出生なりしとかたり又もなみだに暮るてい合點がてんのゆかぬ惇言くりことと思へば扨は
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)