御咎おとがめ)” の例文
かため種々に思案しあんめぐら如何いかにも天一坊怪敷あやしき振舞ふるまひなれば是非とも再吟味せんものと思へど御重役方は取上られず此上は是非に及ばず假令たとへ此身は御咎おとがめ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
いずれはかようの御咎おとがめもあろうかと木場きば住居すまいお取壊に相ならぬうち、弟子どもが皆それぞれに押隠しました家の宝、それをば取集め、あれなる船に積載せて参った次第で御座ります。
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
さしたる御咎おとがめもございませんで済みました。
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
願度依て推參致せりとの言葉の端々はし/″\いまだ十五歳の若年者じやくねんものには怪敷あやしく思へども又名奉行大岡樣の御吟味に間違まちがひのあるべき樣なし由無事よしなきことを訴へ其許迄そのもとまで御咎おとがめ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
いや、拙者なぞもこの時節がらいつどのような御咎おとがめこうむる事やら落人おちうど同様風の音にも耳をそばだてています。それやこれやでその後はついぞお尋ねもせなんだがこの間はまたとんだ御災難。
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
申立たりとも夜中やちう血刀を天水桶に洗ひしは何か謂れあり彦兵衞一件に關係くわんけいなくとも兩人申上る言葉も御咎おとがめあるまじ又勘太郎彌々馬喰町の人殺なれば彦三郎が念願ねんぐわん成就じやうじゆする故前後を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
もらしたにより必ず厳しい御咎おとがめになるであろうとのうわさすこぶかしましいのであった。
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)