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御上
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おあが
ふりがな文庫
“
御上
(
おあが
)” の例文
「ええ。今ちょっと散歩に出掛ましたから、もうじき帰りましょうって御止めしたんですけれども、時間がないからって
御上
(
おあが
)
りになりませんでした」
道草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
聞んと長八の
家
(
うち
)
へ
行
(
ゆき
)
最早
(
もはや
)
長八殿は歸られしやと云に
女房
(
にようばう
)
お
梅
(
うめ
)
は
何
(
なに
)
か
流
(
なか
)
し
元
(
もと
)
をして居たりしが
振返
(
ふりかへ
)
りオヤ
何誰
(
どなた
)
かと存じたら長兵衞さん
先々
(
まづ/\
)
此方
(
こちら
)
へ
御上
(
おあが
)
り
下
(
くだ
)
されよとて此程中の
禮
(
れい
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
だから一つ牧野さんだと思って、——可愛い牧野さんだと思って
御上
(
おあが
)
んなさい。
奇怪な再会
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「やー
貴公
(
きみ
)
でしたか、暗いのにまあ、さあ、
御上
(
おあが
)
りなさい」。
愛か
(新字新仮名)
/
李光洙
(著)
マ、とにかく御すすぎをなさって
御上
(
おあが
)
りなさいまし。
観画談
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
▼ もっと見る
「やあ、もう
御上
(
おあが
)
りですか。早いですな」と答へた。此挨拶では、もう一遍、何が
旨
(
うま
)
いんだと聞かれもしなくなつたので、其儘書斎へ
帰
(
かへ
)
つて、
椅子
(
いす
)
に
腰
(
こし
)
を掛けて休息してゐた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
上がり口で
二人連
(
ふたりづれ
)
ではないと断わる筈の所を、
入
(
い
)
らつしやい、——どうぞ
御上
(
おあが
)
り——御案内——梅の四番
抔
(
など
)
とのべつに
喋舌
(
しやべ
)
られたので、
已
(
やむ
)
を得ず無言の儘
二人
(
ふたり
)
共梅の四番へ通されて仕舞つた。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「もう叱られる
気遣
(
きづかい
)
はないか。それじゃ一つやるかな。糸公も一つ
御上
(
おあが
)
り。どうだい藤尾さん一つ。——しかしなんだね。
阿爺
(
おとっさん
)
のような人はこれから日本にだんだん少なくなるね。惜しいもんだ」
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「さあ、
御上
(
おあが
)
んなさい。まだあるんだが人が込んでて容易に手が届かない」と云う。高柳君は自分にくれるにしては目の見当が少し違うと思ったら、
後
(
うし
)
ろの方で「ありがとう」と云う涼しい声がした。
野分
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「番茶を一つ
御上
(
おあが
)
り。志保田の隠居さんのような
甘
(
うま
)
い茶じゃない」
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「画工さんか。それじゃ
御上
(
おあが
)
り」
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
“御上(お上)”の解説
お上・御上(おかみ)とは、貴人や主君に対する尊称である。転じて、公儀権力を示す。戦国時代にもお上というものがあった。
なお、「おうえ」と読んだ場合は、主婦あるいは座敷・居間を意味する。
(出典:Wikipedia)
御
常用漢字
中学
部首:⼻
12画
上
常用漢字
小1
部首:⼀
3画
“御上”で始まる語句
御上洛
御上京
御上手
御上書
御上人
御上使
御上地
御上坂
御上木
御上様