徐晃じょこう)” の例文
曹操の中軍も、徐晃じょこうの先鋒も、目ざましく進出した。何十万とも知れぬ大軍はいまや山野に満ちてひたひたと関羽の陣に迫っている。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
同時に、徐晃じょこうは駈け寄りざま、馬袍うまひたたれをすくい取って、自分の背なかに打ちかけ、馬をとばして直ぐ馳せ戻り、楼の台上を仰いで
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
南門にいた陳宮は、「南門を、死場所に」と、防戦に努めていたが、曹操麾下きかの勇将徐晃じょこうに出会って、彼もまた、捕虜の一人となってしまった。
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その軸枢じくすうをまず見失い、彼自身もまた、まんまと張遼ちょうりょう徐晃じょこうの二軍に待たれて、その包囲鉄環のうちにとらわれてしまった。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
加うるに襄陽城には魏の勇将として聞えの高い徐晃じょこうがいるし、夏侯尚があるし、とうてい太刀打ちにならなかった。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「丞相丞相。もう恐れ給うことはありません。ご麾下きか徐晃じょこうです。徐晃これにお待ちしていました」と、さけぶ。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
西軍の鉄壁陣は、許褚きょちょ張遼ちょうりょう徐晃じょこう李典りてん楽進がくしん于禁うきんなどの諸大隊をつらねて、あたかも人馬の長城を形成している。——その真ん中をぱっと割って
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
徐晃じょこうは、きのうに劣らぬ奮戦ぶりを示したが、味方は小勢だし、それに何といっても、帝の御車や宮人たちが足手まといとなって、刻々、危急にひんして来た。
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「いやいや何条なんじょう、李傕や、郭汜がこんな所に出現しましょう。察するところ、李楽がいつわって、襲うて来たにちがいありません。——徐晃じょこう徐晃、徐晃やある」
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
夏侯惇かこうじゅん夏侯淵かこうえん曹仁そうじん曹洪そうこうなど直臣じきしん中の直臣は、それぞれ将軍にのぼり、楽進がくしん李典りてん徐晃じょこうなどの勇将はみな校尉に叙せられ、許褚きょちょ典韋てんい都尉といに挙げられた。
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
李典は、書簡を持たせて、使奴につかえば似合う。満寵まんちょうには、酒糟さけかすでも喰らわせておき、酒樽のタガを叩かせておくとちょうどいい。徐晃じょこうは、いぬころしに適任だ。
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
すなわちそのために、徐晃じょこうは大将に選ばれて、兵五万をさずけられ、急行軍して陽陵坡ようりょうはまで出陣した。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「初めは、洛陽へ上ると触れていましたが、途中、徐晃じょこうの勢に出あい、魏帝がいま都にいないのを知って、次の日からは、道をかえて、長安へ進んでおるようです」
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この辺の地理にくわしいところから曹操に挙げられて、牙門がもん将軍として用いられ、いま徐晃じょこうの副将として、共に漢水の岸に立って、次の決戦を計っていたが、徐晃が
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
途中、魏の右将軍徐晃じょこうが、国もとから長安へ赴くのとぶつかった。徐晃は、仲達に会見を求めて
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
張遼ちょうりょう許褚きょちょ徐晃じょこう于禁うきんなどのともがらが争って追いかけたが、黄河の支流で見失ってしまった。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
すなわち張遼ちょうりょうを先鋒に、于禁うきん許褚きょちょ徐晃じょこうなどを、三面から三手に分け、城外の敵を一塁一塁踏み破り、ついに夷将いしょう冒頓ぼくとつを討ち取って、七日のうちに柳城を占領してしまった。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
麾下の張遼やら徐晃じょこうやら、先を争って追いかけ、遂に文醜のすがたを乱軍の中にとらえた。
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
徐晃じょこうは、蜀兵を見ると、終日の血の飢えを一気に満たさんとする餓虎のようにおめきでた。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
徐晃じょこう朱霊しゅれいのふたりに四千騎をさずけて、渭水いすいの西に伏せ、自身、河をわたって、正面を衝こうとしたが、事前に、馬超のほうから軽兵数百騎をひきい、氷城の前に迫り、人もなげに
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
前列の船団は、すべて紅旗を檣頭しょうとうに掲げ、この一手の大将には、徐晃じょこうが選ばれる。
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
不寝ねずの番をしていた徐晃じょこう張遼ちょうりょうの二将が、すぐ本陣から様子を見に駆けだしてみると、呉の船団が、突忽とっこつと、夜靄を破って現れ、今し水寨へ迫ってきた——とのことに、張遼、徐晃は驚いて
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)