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引請
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ひきう
ふりがな文庫
“
引請
(
ひきう
)” の例文
女弁護士はその弁護を
引請
(
ひきう
)
けて、法廷に立つた。そして色々の方面から熱心に
喋舌
(
しやべ
)
つた
効
(
かひ
)
があつて、
黒人
(
くろんぼ
)
は
巧
(
うま
)
く無罪になつた。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
これまでも二三度頼まれたことがあるから、おやすい御用と
引請
(
ひきう
)
けて、さて宛名はと聞いてみると、小林だ。
四十八人目
(新字新仮名)
/
森田草平
(著)
頼まれたのは、
蒲生家
(
がもうけ
)
の浪人で今は
商人
(
あきうど
)
となった、七日町の
植木才蔵
(
うえきさいぞう
)
という人であった。快く
引請
(
ひきう
)
けた。
討たせてやらぬ敵討
(新字新仮名)
/
長谷川伸
(著)
「そやよってに、いずれゆっくり出直して来させますけど、今度は一遍連れて帰ります云うて、あたしから
味善
(
あんじょ
)
う云うて欲しい、それ
引請
(
ひきう
)
けてくれたら行く、云うてますねん」
細雪:03 下巻
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
上中下の仕事なんでも
引請
(
ひきう
)
けて、
是
(
こ
)
れは出来ない、
其
(
そ
)
れは
忌
(
いや
)
だと
云
(
いっ
)
たことはない。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
▼ もっと見る
振
(
ふる
)
ふ共此越前守が
眼力
(
がんりき
)
にて
見拔
(
みぬき
)
たるに相違なし無益の舌の
根
(
ね
)
動
(
うごか
)
さずともサア
眞直
(
まつすぐ
)
に白状せよと申さるゝに平左衞門コハ
情
(
なさけ
)
なき事を伺ひ候もの哉私し儀聊かも
言葉
(
ことば
)
を
飾
(
かざ
)
らず主人の
惡事
(
あくじ
)
を身に
引請
(
ひきう
)
けん事を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
とりわけ脚本が
書卸
(
かきおろ
)
し
物
(
もの
)
の場合になると、
予
(
あらかじ
)
め役どころの見当がつかないだけに、
俳優
(
やくしや
)
は物言ひばかり多くて、なかなか役を
引請
(
ひきう
)
けようと言はない。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
小平太が進んでこの危い役割を
引請
(
ひきう
)
けたのは、一つは心のうちを
見透
(
みすか
)
されまいとする
虚勢
(
きょせい
)
からでもあったが、一つにはまた、ここで一番自分の働きぶりを見せて
四十八人目
(新字新仮名)
/
森田草平
(著)
二三年前までは何処の医者でも訳なく手術を
引請
(
ひきう
)
けてくれたものだけれども、近頃は追い追いそう云うことをやかましく云う社会状勢になって来たので、今日ではたとい妙子が納得しても
細雪:03 下巻
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
広沢は自分の書いた物で、仏様に
結縁
(
けちえん
)
が出来る事なら、こんな結構な事は無からうと思つて、
安受合
(
やすうけあひ
)
に
引請
(
ひきう
)
けた。そして
僧侶
(
ばうず
)
を待たせておいて直ぐその場で書き出した。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
でも国嶋のような社会的地位のある有力者が、それほど迄に彼に
惚
(
ほ
)
れ込み、
且
(
かつ
)
将来を
引請
(
ひきう
)
けると云うからには、それを信ずるより外はなかったし、それに、ありていに云えば、妻の幸子が
細雪:03 下巻
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
引
常用漢字
小2
部首:⼸
4画
請
常用漢字
中学
部首:⾔
15画
“引請”で始まる語句
引請人