トップ
>
弁慶縞
>
べんけいじま
ふりがな文庫
“
弁慶縞
(
べんけいじま
)” の例文
半七も商売柄で、ふと立ちどまってその横町をのぞくと、
弁慶縞
(
べんけいじま
)
の
浴衣
(
ゆかた
)
を着た小作りの男がその群れをはなれて、ばたばた駈けて来た。
半七捕物帳:05 お化け師匠
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
亀蔵はその時茶の
弁慶縞
(
べんけいじま
)
の木綿綿入を着て、木綿帯を締め、
藍
(
あい
)
の
股引
(
ももひき
)
を
穿
(
は
)
いて、脚絆を当てていた。懐中には一両持っていた。
護持院原の敵討
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
「お前が徒刑場で使っていたあの
弁慶縞
(
べんけいじま
)
の編みズボンつりを、お前は覚えていないか。」
レ・ミゼラブル:04 第一部 ファンテーヌ
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
民子は今日を別れと思ってか、髪はさっぱりとした
銀杏返
(
いちょうがえ
)
しに薄く化粧をしている。
煤色
(
すすいろ
)
と紺の細かい
弁慶縞
(
べんけいじま
)
で、羽織も長着も同じい
米沢紬
(
よねざわつむぎ
)
に、品のよい
友禅縮緬
(
ゆうぜんちりめん
)
の帯をしめていた。
野菊の墓
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
と気の早い
弁慶縞
(
べんけいじま
)
や豆絞りの連中が、思い思いに向う鉢巻、足ごしらえをしながら
剣難女難
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
又
紺
(
こん
)
の
弁慶縞
(
べんけいじま
)
は
高柳郷
(
たかやなぎごう
)
にかぎれり。右いづれも
魚沼
(
うをぬま
)
一
郡
(
ぐん
)
の村々也。此
余
(
よ
)
ちゞみを
出
(
いだ
)
す所二三ヶ村あれど、
専
(
もつは
)
らにせざればしばらく
舎
(
おき
)
てしるさず。縮は右村里の
婦女
(
ふぢよ
)
らが雪中に
籠
(
こも
)
り
居
(
を
)
る
間
(
あひだ
)
の
手業
(
てわざ
)
也。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
仮髪
(
かつら
)
は前幕の通にて、着附は茶の細い
弁慶縞
(
べんけいじま
)
(木綿と見するも、実は姿を好くするため、
結城紬
(
ゆうきつむぎ
)
を用ゐる)に、
浅黄
(
あさぎ
)
のもうか木綿の裏ついたる
袷
(
あわせ
)
と白紺の弁慶の縞の太さ一寸八分なる
単衣
(
ひとえ
)
とを重ね
いがみの権太:(明治二十九年一月、明治座)
(新字旧仮名)
/
三木竹二
(著)
刑事は
弁慶縞
(
べんけいじま
)
のふところから
捕繩
(
ほじょう
)
を出した。
地獄風景
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
それでそのまま差さずにしまって置いた。その傘は白地に細かい
弁慶縞
(
べんけいじま
)
のような
形
(
かた
)
が、
藍
(
あい
)
で染め出してあった。たしがらやの店にいた女の蝙蝠傘がそれと同じだと云うことを、お常ははっきり認めた。
雁
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
弁
常用漢字
小5
部首:⼶
5画
慶
常用漢字
中学
部首:⼼
15画
縞
漢検準1級
部首:⽷
16画
“弁慶”で始まる語句
弁慶
弁慶蟹
弁慶格子
弁慶橋
弁慶草
弁慶堀
弁慶読
弁慶格子半纒