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庄園
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しやうゑん
處が
或日のこと、やはり
學校の
歸途に
庄園の
壁の
上でラクダルを
揄揶つて
居た
少年の中に、
何と
思つたか
甚く
感心して
了ひ
自分も
是非怠惰屋にならうと
決心した
兒が
一人あつた。
先づ
斯ういふ
風な
處からラクダルの
怠惰屋は
國内一般の
評判ものとなり、
人々は
何時この
漢を
仙人の
一人にして
了ひ、女は
此庄園の
傍を
通る時など
被面衣の下でコソ/\と
噂してゆく