かえっ)” の例文
旧字:
再びかえって来はしないぞ、今日こそ心地こころもちだとひとり心で喜び、後向うしろむつばきして颯々さっさつ足早あしばやにかけ出したのは今でも覚えて居る。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
一月十日 午前運動のめ亀井戸までゆき。やや十二時すぐる頃かえって来ると。妻はあわてて予を迎え。今少し前に巡査がきまして牛舎を見廻みまわりました。
牛舎の日記 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
誠に世話のない話で、大層たいそう便利を得て、亜米利加アメリカまで行て、帰りの航海中も毎日用いて、到頭とうとう日本までもっかえって、久しく私の家にゴロチャラして居た。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
すべ如斯こんけで私はどうも旅とは思われぬ、真実故郷にかえった通りで誠に心地こころもち。それから兄が私に如何どうして貴様きさまは出し抜けに此処ここに来たのかという。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)