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尾鰭
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おびれ
ふりがな文庫
“
尾鰭
(
おびれ
)” の例文
「あッ! いけない。海馬や鯨だったら、こうしてはいられない。いまに
尾鰭
(
おびれ
)
で一つあおられると、参ってしまう。こいつは
剣呑
(
けんのん
)
剣呑……」
怪奇人造島
(新字新仮名)
/
寺島柾史
(著)
身長身幅より三四倍もある
尾鰭
(
おびれ
)
は黒いまだらの星のある
薄絹
(
うすぎぬ
)
の
領布
(
ひれ
)
や
裳
(
も
)
を振り撒き拡げて、しばらくは身体も頭も見えない。
金魚撩乱
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
尾鰭
(
おびれ
)
を
焦
(
こ
)
がして、
真黒
(
まっくろ
)
にしてしまうのなどは、せっかくの
美味
(
おい
)
しさを台なしにしてしまうものだ。いわば
絶世
(
ぜっせい
)
の美人を見るに忍びない
醜婦
(
しゅうふ
)
にしてしまうことで、あまりに味気ない。
鮎の食い方
(新字新仮名)
/
北大路魯山人
(著)
鯉は水際まで来ていて、糸を口にくわえたまま、ゆったりと
尾鰭
(
おびれ
)
を動かしていた。
樅ノ木は残った:03 第三部
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
又は折ふし海べに下り立つて、すなどらうと思ふ時も、
海松房
(
みるぶさ
)
ほどな
髯
(
ひげ
)
の垂れた
顋
(
おとがひ
)
をひたと砂につけて、ある程の水を一吸ひ吸へば、
鯛
(
たひ
)
も
鰹
(
かつを
)
も
尾鰭
(
おびれ
)
をふるうて、ざはざはと口へ流れこんだ。
きりしとほろ上人伝
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
▼ もっと見る
頭は西洋
兜
(
かぶと
)
のような形をし、胸及び腹の
鰭
(
ひれ
)
は、赤児の腕の先に羽がついたような怪異な
恰好
(
かっこう
)
になっている。更に著しい特徴は、
脊柱
(
せきちゅう
)
がずっと
尾鰭
(
おびれ
)
の真中をつき抜けて伸び出ていることである。
イグアノドンの唄:――大人のための童話――
(新字新仮名)
/
中谷宇吉郎
(著)
尾鰭
(
おびれ
)
を動かしてずーっと沖へ
アイヌ神謡集
(新字新仮名)
/
作者不詳
(著)
“尾鰭(鰭(魚類))”の解説
鰭(ひれ 英:fin)とは、一般的に魚類を最も区別しやすい解剖学的特徴の一つである。体から突き出た複数の鰭棘や鰭条で構成され、皮膚がそれらを覆うと共に一体結合しており、大半の硬骨魚綱に見られるものでは水かきがあったり、サメ等に見られるものでは鰭脚のついた形状である。尾鰭を除いて魚類の鰭は背骨と直接つながっておらず、棘でつながり筋肉のみで支えられている。主な機能は魚が泳ぐ際の補助である。
(出典:Wikipedia)
尾
常用漢字
中学
部首:⼫
7画
鰭
漢検準1級
部首:⿂
21画
“尾”で始まる語句
尾
尾行
尾籠
尾羽
尾張
尾上
尾花
尾張町
尾州
尾久