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少間
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しばし
餘りの事と
呆れ
果少間言葉も無りしが
然とて外々へ相談
爲べき當も無ければ口惜さを
少間ありて遊佐は二階に昇り
来れり。
なすやらんと一時千
秋の思ひにて
待居たり却つて
説娘お浪は重四郎が
袖へ入しは
何やらんと出し見れば
豈※らんお浪樣參る御存じよりと認めたる
艷書なりしかば大いに驚き
少間茫然として在けるが
良あつて心を
餘所に見るとは何云心の人なるぞ殊には自分の
身勝手のみ
云散すは鬼か
蛇か思へば/\
情なやと愚痴の出るも道理なり偖裏口より入んと思ふに
灯は
萬燈の如く大勢なる他人の居る中へ
斯窶然き姿にて
這入ん事此家の手前も有ば
如何せんと
少間彳み居たりしに
傍に寢て居し一疋の犬
怪しく思ひてや齒を