トップ
>
小才
>
こさい
ふりがな文庫
“
小才
(
こさい
)” の例文
こいつ、仲間にしては
小才
(
こさい
)
もあり、
垢
(
あか
)
ぬけのした
肌合
(
はだあい
)
もあるので、巧みに、お蝶の心をとらえ、よからぬ悪智を吹きこんでいる。
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
今更子供の
取消
(
とりけし
)
も出来ないので、困つた事をしたものだと、
可愛
(
かあい
)
らしい顔を
顰
(
しか
)
めてゐたが、
仕合
(
しあわせ
)
と
小才
(
こさい
)
の利いた男が
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
「遠慮のないところを言うと、もう少し下るんだ。内容は甲乙ないけれど、印象が違う。吉川君は君も認めている通り
小才
(
こさい
)
が利く。君は
何方
(
どっち
)
かと言うと……」
求婚三銃士
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
太夫元の藤六夫婦は
相模
(
さがみ
)
のもの、
小才
(
こさい
)
の利いた番頭の清次の入れ智恵で、水心のある美女を二人雇い入れ、讃州志度の海女という触れ込みで、この見世物を始めたのでした。
銭形平次捕物控:016 人魚の死
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
其
(
それ
)
が馬鹿智慧と謂ふもんだ、馬鹿に
小才
(
こさい
)
のあるのはまるつきりの馬鹿よりなほ
不可
(
いけな
)
い。
妖怪年代記
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
上方者
(
かみがたもん
)
なんです、京都のみぞろというところに生れた奴なんです、が若い時分から
博奕打
(
ばくちうち
)
の仲間入りをして諸方を流れて歩いた揚句に、本来やくざじゃあるが
小才
(
こさい
)
の
利
(
き
)
く奴でして
大菩薩峠:40 山科の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
周馬が
小才
(
こさい
)
も骨折り損となり終ると同時に、一角も、やや張合いを失って、吾ながら少し
大人気
(
おとなげ
)
ないとも思いなおしたらしい。
鳴門秘帖:04 船路の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
こんな仕事には
誂向
(
あつらえむ
)
きに出来ている男だ、何か、ちょっとした危ない仕事がやってみたくてたまらないのだ、
小才
(
こさい
)
が利いて、男ぶりもマンザラでないから、あれでなかなか
色師
(
いろし
)
でな
大菩薩峠:18 安房の国の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
「いや、悪い人間じゃないんですが、
小才
(
こさい
)
が利く丈けに、軽薄なところがあります。現に安達君と
鎬
(
しのぎ
)
を削りながら、万一の用心の為めに、別の縁談を受けつけて引っ張っているんですから」
求婚三銃士
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
「あれだから憎まれずともよいのに人に憎まれるのだ。どうも
小才
(
こさい
)
を
弄
(
ろう
)
すやつほど不快なものはない」
新書太閤記:04 第四分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
金助といって
小才
(
こさい
)
の利く折助。
大菩薩峠:09 女子と小人の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
「君は
小才
(
こさい
)
が
相応
(
そうおう
)
利
(
き
)
く」
ガラマサどん
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
浅慮者
(
あさはかもの
)
めがッ。これでまず
九仭
(
きゅうじん
)
の
功
(
こう
)
も
一簣
(
いっき
)
に欠いてしもうたわ。思えば、きさまの如き無謀
小才
(
こさい
)
なやつを大望の片腕とたのんだなどがすでに尊氏のあやまりだった。返す返すも残念な
私本太平記:10 風花帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
豪快な
性質
(
たち
)
で、いつも軍功帳の筆頭には坐るが、決して
小才
(
こさい
)
には立ちまわらない、むしろふだんは眠たげに口を結んで、底光りのする眸を濃い眉毛の下に
欝陶
(
うっとう
)
しそうに半眼に
塞
(
ふさ
)
いでいるといった風だ。
篝火の女
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“小才”の意味
《名詞》
僅かな才知や才能。
ちょっとしたことを上手にやってのける能力。
(出典:Wiktionary)
小
常用漢字
小1
部首:⼩
3画
才
常用漢字
小2
部首:⼿
3画
“小才”で始まる語句
小才子
小才覺