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寸々
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ずたずた
ふりがな文庫
“
寸々
(
ずたずた
)” の例文
胸糞が悪くなつたから新聞を
寸々
(
ずたずた
)
に引き裂かうとしたが、まア/\と一頁を返して見ると初め気が付かなかつた新刊紹介と云ふ欄がある。
死線を越えて:01 死線を越えて
(新字旧仮名)
/
賀川豊彦
(著)
と言って神尾主膳は、鐚の油断している手から大事の短冊をもぎ取って、
寸々
(
ずたずた
)
に引裂いて火鉢の中へくべてしまい
大菩薩峠:40 山科の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
乞食僧はその
年紀
(
とし
)
三十四五なるべし。
寸々
(
ずたずた
)
に裂けたる鼠の
法衣
(
ころも
)
を結び合せ、
繋
(
つな
)
ぎ懸けて、辛うじてこれを
絡
(
まと
)
えり。
妖僧記
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
頭おのおの一槽に入れて呑み酔うてねぶりけるを、尊はかせる
十握
(
とつか
)
の
剣
(
つるぎ
)
をぬきて
寸々
(
ずたずた
)
に切りつ。
将来の日本:04 将来の日本
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
目に涙をいっぱいためながら
爪
(
つめ
)
の先で
寸々
(
ずたずた
)
に切りさいなんでいる自分を見いだしたりした。
或る女:2(後編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
▼ もっと見る
寸々
(
ずたずた
)
に引き切っても、首はなお残りて腹に入りついに人を殺す(とはよくよく尻穴に執心深い奴で、水に棲むてふ
弁
(
ことわ
)
りがないばかり、黒井将軍が
報
(
しら
)
されたトウシ蛇たる事疑いを容れず)
十二支考:04 蛇に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
此処
(
ここ
)
に六尺、
彼処
(
かしこ
)
に二尺、三尺、五尺、七尺、一尺、五寸になり、一分になり、
寸々
(
ずたずた
)
に切り刻まれ候が、
身体
(
からだ
)
の黒き、足の赤き、切れめ切れめに酒気を帯びて、一つづつうごめくを見申し候。
凱旋祭
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
二階の
燈
(
ひ
)
と、三階の燈と、店の燈と、街路の燈と、
蒼
(
あお
)
に、
萌黄
(
もえぎ
)
に、
紅
(
くれない
)
に、
寸隙
(
すきま
)
なく
鏤
(
ちりば
)
められた、
綾
(
あや
)
の幕ぞと見る程に、八重に
往来
(
ゆきか
)
う人影に、たちまち
寸々
(
ずたずた
)
と引分けられ、さらさらと風に連れて
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
寸
常用漢字
小6
部首:⼨
3画
々
3画
“寸”で始まる語句
寸
寸毫
寸分
寸法
寸隙
寸暇
寸時
寸断
寸燐
寸志