いぬ)” の例文
旧字:
竹間ちくかん梅棕ばいそう森然しんぜんとして鬼魅きび離立笑髩りりつしょうひんじょうのごとし。二三子相顧あいかえりみ、はく動いていぬるを得ず。遅明ちめい皆去る
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
昨日きのう富家ふうかの門を守りて、くびに真鍮の輪をかけし身の、今日は喪家そうかとなりはてて、いぬるにとやなく食するに肉なく、は辻堂の床下ゆかしたに雨露をしのいで、無躾ぶしつけなる土豚もぐらに驚かされ。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)