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宗盛
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むねもり
ふりがな文庫
“
宗盛
(
むねもり
)” の例文
一寸見廻しただけでも、長男
重盛
(
しげもり
)
は、
内大臣
(
ないだいじん
)
兼
左大将
(
さだいしょう
)
、次男
宗盛
(
むねもり
)
は、
中納言
(
ちゅうなごん
)
右大将、三男
知盛
(
とももり
)
が
三位
(
さんみの
)
中将、孫の
維盛
(
これもり
)
が
四位
(
しいの
)
少将といった具合である。
現代語訳 平家物語:01 第一巻
(新字新仮名)
/
作者不詳
(著)
〔
宗盛
(
むねもり
)
〕清盛の次男(一書には三男とも)。前内大臣、
内大臣
(
おおい
)
の殿と呼ばれている。一門の総大将。
随筆 新平家
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
夜陰
(
やいん
)
の
森中
(
もりなか
)
に、
鬼火
(
おにび
)
の燃える
鼎
(
かなえ
)
の中に
熱湯
(
ねっとう
)
をたぎらせて、
宗盛
(
むねもり
)
に似せてつくった
藁
(
わら
)
人形を
煮
(
に
)
ました。悪僧らはあらゆる悪鬼の名を呼んで、
咒文
(
じゅもん
)
を唱えつつ
鼎
(
かなえ
)
のまわりをまわりました。
俊寛
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
男は仕方なしに口を
緘
(
つぐ
)
んだ。女も留ったまま動かない。まだ白状しない気かと云う眼つきをして小野さんを見ている。
宗盛
(
むねもり
)
と云う人は刀を突きつけられてさえ腹を切らなかったと云う。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
相国の
嫡子
(
ちゃくし
)
の小松
重盛
(
しげもり
)
が左大将に、次男の
宗盛
(
むねもり
)
が右大将に昇官して、徳大寺、花山院の諸卿をも超え、自分の上にも坐ったということが、何としても新大納言
成親
(
なりちか
)
には
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
わしの
呪
(
のろ
)
いをいれよ! (岩かどに突立つ。烈風
蓬髪
(
ほうはつ
)
を吹く。俊寛両手を天に伸ばす)わしはあらゆる悪鬼の名によって呪うたぞ!
清盛
(
きよもり
)
は火に焼けて死ね。
宗盛
(
むねもり
)
の首は
梟
(
きゅう
)
せられよ。
俊寛
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
その癖やり出すと胃弱の癖にいやに熱心だ。
後架
(
こうか
)
の中で謡をうたって、近所で
後架先生
(
こうかせんせい
)
と
渾名
(
あだな
)
をつけられているにも関せず
一向
(
いっこう
)
平気なもので、やはりこれは
平
(
たいら
)
の
宗盛
(
むねもり
)
にて
候
(
そうろう
)
を繰返している。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「実は、わしは各々方の気を引いてみたまでの事じゃ、わし自身は、今度の戦で立派に討死をするつもりで、二度と生きて都の土は踏むつもりはないと、
宗盛
(
むねもり
)
卿にも申し上げておいたのじゃよ」
現代語訳 平家物語:07 第七巻
(新字新仮名)
/
作者不詳
(著)
どうじゃ、何とみらるる、平家の暴状、
癪
(
しゃく
)
ではおざらぬか、
忌々
(
いまいま
)
しゅうは思われぬか、小松
重盛
(
しげもり
)
を左大将に、これは、まあ我慢もなるとして、その次男坊の
宗盛
(
むねもり
)
——
木偶
(
でく
)
に
冠
(
かんむり
)
じゃ——猿に
履
(
くつ
)
じゃ。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
あなたは
成親殿
(
なりちかどの
)
が
宗盛
(
むねもり
)
と
左大将
(
さだいしょう
)
の位を争ったのを知っていますね。
俊寛
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
「そうです。……ために、父の兵衛様は、人に顔向けができないといって、門を閉じておられましたが、近ごろ、沙汰するところによると、
宗盛
(
むねもり
)
公から、死を賜わって、自害されたという話……」
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
宗
常用漢字
小6
部首:⼧
8画
盛
常用漢字
小6
部首:⽫
11画
“宗盛”で始まる語句
宗盛卿