“成親殿”の読み方と例文
読み方割合
なりちかどの100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
康頼 それはきっと虚報きょほうでしょう。重盛しげもりが生きている限りはよもや成親殿なりちかどのを殺させはしますまい。自分の愛する妻の兄を! たとえ清盛きよもりが何と言いはっても。
俊寛 (新字新仮名) / 倉田百三(著)
信頼のぶよりの怨霊が成親殿なりちかどのにのりうつったのだ。あの平治へいじの乱に清盛きよもり惨殺ざんさつされた信頼の怨霊が。
俊寛 (新字新仮名) / 倉田百三(著)
成親殿なりちかどの夜陰やいんにまぎれて毎夜賀茂の森まで通いました。大杉のほらの下の壇の前にぴたりとすわっていました。顔はまっさおでしかも燃えるような目で僧らの所業しょぎょうを見ていました。
俊寛 (新字新仮名) / 倉田百三(著)