妨碍さまたげ)” の例文
三百円やそこらの端金はしたがね貴方あなたの御名誉をきずつけて、後来御出世の妨碍さまたげにもなるやうな事を為るのは、私の方でもして可好このましくはないのです。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
ロミオ その鶴嘴つるはし鐵梃かなてこ此方こちへ。こりゃ、この書状しょじゃうをば、明日あすはや父上ちゝうへとゞけてくれ。その炬火たいまつをこちへ。さて、しか申附まうしつくる、如何いかこと見聞みきゝせうとも、こと/″\立離たちはなれ、わし仕事しごと妨碍さまたげをばすまいぞよ。
乾坤けんこんの白きに漂ひて華麗はなやかに差出でたる日影は、みなぎるばかりに暖き光をきて終日ひねもす輝きければ、七分の雪はその日に解けて、はや翌日は往来ゆきき妨碍さまたげもあらず、処々ところどころ泥濘ぬかるみは打続く快晴のそらさらされて
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
バルタ はい/\、立去たちさりまする、お妨碍さまたげつかまつりませぬ。