“好(こう)” の例文
そこに裁判官のペップが来ていたのは何よりも僕には好(こう)つごうです。僕は椅子(いす)にかけるが早いか、刑法第千二百八十五条を検(しら)べる代わりにさっそくペップへ問いかけました。
河童 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
いはば私(わたし)にとつては實(じつ)に好(こう)々敵(てき)手だつたのだが、先生今や東北青葉(ば)城(ぜう)下に去(さ)つて久しく相(あひ)見ゆる機(き)を得(え)ない。時々思(おも)ひ出すと、私(わたし)には脾肉(にく)の歎(たん)に堪(た)へないものがあるのである。
文壇球突物語 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
篠「さようなら」ともろともにおしき袂(たもと)を分ちけり。アアこの佳人才子の出会こそ。月老氷人(むすぶのかみ)のなかだちで。好(こう)えんを結ばせ給うならめと。ただもろともにいとおしと。思う心を色にも出さず。
藪の鶯 (新字新仮名) / 三宅花圃(著)