大洪水だいこうずい)” の例文
そうです、いままでにこの月の体験しなかったことがあるでしょうか! ノアの大洪水だいこうずいのときにも、その水の上を帆走ほばしったのです。
中華民国には地方によってはまれに大地震もあり大洪水だいこうずいもあるようであるが、しかしあの厖大ぼうだいなシナの主要な国土の大部分は
災難雑考 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
大喝一声だいかついっせい、金博士は相手のあごをぐわーンと一撃やっつけた。とたんにあたりは大洪水だいこうずいとなったという暁の珍事ちんじであった。
また、どろで赤く濁ってあたかも土地が歩き出してるようなテヴェレ河のほとり——大洪水だいこうずい以前の怪物の巨大な背骨みたいな溝渠こうきょ廃址はいしに沿って、広漠こうばくたるローマ平野の中をさまようた。
大洪水だいこうずいだ」と一人がさけんだ。
ダムに叩きつけたんです。ダムは決潰けっかいして、ものすごい水が下へ大洪水だいこうずいのようになって落ちていきます。たいへん、たいへん。早く出て来てください
超人間X号 (新字新仮名) / 海野十三(著)
一つは大洪水だいこうずいのような司法の力、一つは硝子ガラスで作った羽毛うもうのようにまことに脆弱ぜいじゃくな魂——その二つの間にはさまれた彼、青竜王の心境は実につらかった。
恐怖の口笛 (新字新仮名) / 海野十三(著)
たいへんたいへん、大洪水だいこうずいだ。何しろ氷山も雪原せつげんも一度に融けだしたんだから、町という町、防空壕ぼうくうごうという防空壕は水浸みずびたしになり、水かさはどんどんえていく。
回数のわからないほどの大洪水だいこうずい、おそろしい陥没地震かんぼつじしんなどのために、地上の生物はいくたびか死に絶え、口碑伝承こうひでんしょうもとぎれ、記録も流失紛失りゅうしつふんしつして、ほとんど何にも残っていないのだ。
海底都市 (新字新仮名) / 海野十三(著)