唯一たゞひと)” の例文
、夜ふけまくらにこゝろし給へ。近く聞く時は唯一たゞひとこゑあやしきに聞きなさるれど、遠くなりゆく声のいと哀れなるぞ
すゞろごと (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
それゆゑ數秒間すうびようかん廣場ひろばられる見込みこみがあらば、もつと機敏きびんにさうするほう個人こじんとして最上さいじようさくたるに相違そういない。唯一たゞひとこゝ考慮こうりよすべきは用心ようじんかんする問題もんだいである。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
で、それ取戻とりもど唯一たゞひとつの手段てだてふのが、つくなひのざうつくるにある、ざうが、御身おみたちに
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)