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呼掛
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よびかけ
見て重四郎は心に悦び是を
呼掛何れへ參るや其方に少し尋ね
度段あり先々
此方へ來るべしと酒屋へ連行酒肴などを
立出で二三
町來りけるに
跡より申し/\と
呼掛る者有故
振返るに
田舍にて
見覺えあるお
竹と云し女なり此女は
金屋井筒屋へ出入なす
織物屋の娘にて利兵衞が江戸へ
店を
呼掛る者あり誰ぞと
振返り見れば古河に
在し
際召使ひし喜八と云ふ者にて吉之助が
側に來り
貴君樣には何時御當地へ
御出有しや
途中ながら
御容子伺ひ
度と申けるに此所は
人立繁ければとて
傍邊の茶屋に
伴ひ吉之助は
諸藝稽古の爲め横山町の
出店へ來りしより多くの金を