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君寵
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くんちょう
ふりがな文庫
“
君寵
(
くんちょう
)” の例文
第三者が見れば
君寵
(
くんちょう
)
に変わりはないと見えることもその人自身にとっては
些細
(
ささい
)
な差が生じるだけでも恨めしくなるものらしいですよ。
源氏物語:46 竹河
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
「
喬木
(
きょうぼく
)
風にあたる。何しろ、御勲功の
赫々
(
かっかく
)
たるほど、人の
嫉
(
や
)
っかみもしかたがあるまい。わけて特に、
君寵
(
くんちょう
)
義貞に厚しともあれば……」
私本太平記:11 筑紫帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「むかしから頼みにならない事を、
君寵
(
くんちょう
)
頼み
難
(
がた
)
し。老健頼み難しなどというじゃないか。はははは。進は相変らず達者か。」
つゆのあとさき
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
君寵
(
くんちょう
)
を奪おうと、日頃から
狙
(
ねら
)
いに狙っている
女性
(
にょしょう
)
たちの耳に、この真相が達した破目には、まるで蜂の巣を、突付きこわしたような騒動が起るは
必定
(
ひつじょう
)
——しかも、それが
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
したがって何故淫蕩
頽廃
(
たいはい
)
を極めた往古の
埃及
(
エジプト
)
貴族の夫人たちが、この犬を愛育したか
君寵
(
くんちょう
)
を失った
後宮
(
ハレム
)
の宮女たちがこの犬を愛玩したか、これで大体の御想像もお付きになれたことと思いますが……
陰獣トリステサ
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
▼ もっと見る
「昔の美人よ。
君寵
(
くんちょう
)
が薄らいだので世を
果敢
(
はか
)
なんだのですって」
ぐうたら道中記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
君寵
(
くんちょう
)
も厚く、大きな
邸
(
やしき
)
の
主
(
あるじ
)
ともなってくれて、その邸でこうして一杯の酒の馳走にでもなるということは、世話がいがあったという気持から
宮本武蔵:08 円明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ちと、
君寵
(
くんちょう
)
も過ぎよう。というと、あいつに
逆
(
さか
)
らった者、なぜか、みな亡びておる。何しても、うるさい猿面。とか。
茶漬三略
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
母の妙光尼の老後の幸福も、兄弟多勢の今日の出世も、ひとえにみな蘭丸の
君寵
(
くんちょう
)
浅からぬためといってよい。
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
これは数正に、決定的な
君寵
(
くんちょう
)
を飾った。のみならず彼は、大坂新城に出向いて、秀吉からは大もてにもてた。
新書太閤記:11 第十一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
第一に、氏郷は、信長の
君寵
(
くんちょう
)
浅からぬ頃において、信長の末のむすめを
娶
(
めと
)
って妻としている。
新書太閤記:10 第十分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そして一方は巌流を擁して、いよいよ
君寵
(
くんちょう
)
のお覚えを
恃
(
たの
)
み、長岡様にもまた彼を
排
(
はい
)
し、御自身の派閥を重からしめんとしておるなどと、あらぬことを、道中などにても聞き及びました
宮本武蔵:08 円明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
君
常用漢字
小3
部首:⼝
7画
寵
漢検準1級
部首:⼧
19画
“君”で始まる語句
君
君子
君達
君等
君香
君臨
君側
君美
君子人
君々