“号(わめ)” の例文
旧字:號
左様ならと清吉は自己(おの)が仕事におもむきける、後はひとりで物思ひ、戸外(おもて)では無心の児童(こども)達が独楽戦(こまあて)の遊びに声〻喧しく、一人殺しぢや二人殺しぢや、醜態(ざま)を見よ讐(かたき)をとつたぞと号(わめ)きちらす。
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
咄嗟(とつさ)の遅(おくれ)を天に叫び、地に号(わめ)き、流に悶(もだ)え、巌に狂へる貫一は、血走る眼(まなこ)に水を射て、此処(ここ)や彼処(かしこ)と恋(こひし)き水屑(みくづ)を覓(もと)むれば、正(まさし)く浮木芥(うきぎあくた)の類とも見えざる物の、十間(じつけん)ばかり彼方(あなた)を揉みに揉んで
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
さようならと清吉は自己(おの)が仕事におもむきける、後はひとりで物思い、戸外(おもて)では無心の児童(こども)たちが独楽戦(こまあて)の遊びに声々喧(かしま)しく、一人殺しじゃ二人殺しじゃ、醜態(ざま)を見よ讐(かたき)をとったぞと号(わめ)きちらす。
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)