トップ
>
取直
>
とりなお
ふりがな文庫
“
取直
(
とりなお
)” の例文
ハッと気を
取直
(
とりなお
)
して、獅子の鬣の毛がライオンの頭のようにユラユラと逆立ったと見るや、ピアノの上に、バタリと上半身を俯伏せました。
奇談クラブ〔戦後版〕:16 結婚ラプソディ
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「
呪詛
(
のろい
)
の杉より流れし
雫
(
しずく
)
よ、いざ
汝
(
なんじ
)
の
誓
(
ちかい
)
を忘れず、
目
(
ま
)
のあたり、
験
(
しるし
)
を見せよ、
然
(
さ
)
らば、」と言つて、
取直
(
とりなお
)
して、お辻の髪の根に口を望ませ
処方秘箋
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
不機嫌は当人も持てあましているのだから、はたからのひょっとした誘いで気が
取直
(
とりなお
)
せ、当人も助かることがある。
良人教育十四種
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
とポロリと
溢
(
こぼ
)
す
一
(
ひ
)
と
雫
(
しずく
)
、文治郎はこれを見て、あゝ嫁に来た晩に荒々しい身なりをして出て
行
(
ゆ
)
くのを見れば驚くであろうと思いましたけれども、癇癖が高ぶって居りますから気を
取直
(
とりなお
)
して
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
腹立紛
(
はらたちまぎ
)
れに箒を
取直
(
とりなお
)
して、お葉の弱腰を
礑
(
はた
)
と
薙
(
な
)
ぐと、女は堪らず又倒れた。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
▼ もっと見る
秋月九十郎は僅かに気を
取直
(
とりなお
)
しました。次第によっては、
此儘
(
このまま
)
切込
(
きりこ
)
んで行く気になるかも知れません。
奇談クラブ〔戦後版〕:04 枕の妖異
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
腹蔵
(
ふくぞう
)
なく
大笑
(
おおわらい
)
をするので、桂木は気を
取直
(
とりなお
)
して、
密
(
そっ
)
と
先
(
ま
)
づ其の
袂
(
たもと
)
の端に手を触れた。
二世の契
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
鉄砲を
取直
(
とりなお
)
しながら
後退
(
あとじさ
)
りに
其処
(
そこ
)
を出た。
二世の契
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
係りの警部は気を
取直
(
とりなお
)
して聞きました。
奇談クラブ〔戦後版〕:03 鍵
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
取
常用漢字
小3
部首:⼜
8画
直
常用漢字
小2
部首:⽬
8画
“取”で始まる語句
取
取出
取縋
取柄
取除
取次
取敢
取交
取做
取付