“とりなお”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
取直80.0%
把直10.0%
執直10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
呪詛のろいの杉より流れししずくよ、いざなんじちかいを忘れず、のあたり、しるしを見せよ、らば、」と言つて、取直とりなおして、お辻の髪の根に口を望ませ
処方秘箋 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
市郎は洋杖すてっき把直とりなおして、物音のするかたへ飛び込んで見ると、もう遅かった。わずか一足ひとあし違いで、トムは既に樹根きのねに倒れていた。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
巡査は心に喜んで、闇を探りながらと寄って、の一匹の襟首えりくびを掴んだ。が、敵も中々素捷すばやかった。たちまその手を払い退けて、口にくわえたる刃物を把直とりなおした。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
敦夫は咄嗟とっさにそう思った。彼は爪先から氷のような恐怖が這登はいのぼるのを感じて、思わず猟銃を執直とりなおした。呻声は直ぐ続いて起った。
殺生谷の鬼火 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)