取交とりかは)” の例文
ゆるしけり忠相ぬし忠兵衞に打向ひ小西屋長左衞門代人忠兵衞其方事主人しゆじんの申し附とは言ながら出所しゆつしよ不定ふぢやう醫師いしの言葉をしん結納ゆひなふ取交とりかはし迄すみたる婚姻を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
私は彼女が、その漆黒の捲毛まきげが殆んど彼の肩にふれさうになり、彼の頬にさはりさうになるまで、頭を彼の方に傾けてゐるのを見た。私は彼等が互に取交とりかはす囁きを聞いた。
引摺ひきずり込み結納ゆひなふまでも取交とりかはせしぞ息子せがれこゝろかなうたる者にてあらばとはいふたれど惡ひ病があつてもいと我々夫婦は決して云ぬに和郎そなたは左樣な女兒むすめとも知ずにえん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
かけ這入ば長屋のうはさたがはず最美事なる品々が所狹まで並びゐたるに如何どうした者と裡問うちとへば武左衞門は昨日きのふより今日までの事委敷くはしく演べ箇樣々々かやう/\の事ありて急に今日結納の取交とりかはせを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)