十圓じふゑん)” の例文
とき繰返くりかへすやうだけれども、十圓じふゑんたい剩錢つりせん一錢いつせんなるがゆゑに、九圓九十九錢きうゑんきうじふきうせんわかつたが、またなんだつて、員數ゐんすうこまかきざんだのであらう。
九九九会小記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
……ついあひだとんさんにつて、はなしると、十圓じふゑんおどかすより九九九くうくうくうはうが、音〆ねじめ……はいきぎる……耳觸みゝざはりがやはらかで安易あんいい。
九九九会小記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
兩方りやうはうかた兩袖りやうそで一所いつしよ一寸ちよつとゆすつて、内懷うちぶところ紙入かみいれから十圓じふゑんなり、やつぱり一錢いつせんいたゞいた。
九九九会小記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)