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十分
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じゅうぶん
ふりがな文庫
“
十分
(
じゅうぶん
)” の例文
チタでは
殊
(
こと
)
に支那人が多く、
満洲
(
まんしゅう
)
近い気もち
十分
(
じゅうぶん
)
であった。バイカル
湖
(
こ
)
から一路上って来た汽車は、チタから少し下りになった。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
彼は彼の友に
揶揄
(
やゆ
)
せられたる結果としてまず手初めに吾輩を写生しつつあるのである。吾輩はすでに
十分
(
じゅうぶん
)
寝た。
欠伸
(
あくび
)
がしたくてたまらない。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
ニールスの
仲間
(
なかま
)
のガンたちは、エステルイエートランドにむかって旅だつまえに、たべものをとる時間が
十分
(
じゅうぶん
)
あるように、朝早く起きました。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
そしてあなたが、わたしが
十分
(
じゅうぶん
)
大きくなって、もうひとりで世間あるきができるとお考えになったとき、さっそくわたしはじぶんの道をいくことにしました。
影
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
前方の機雷や防潜網を
避
(
さ
)
けながら歩行機械により海底を歩行出来る仕掛けになって居りますが、
十分
(
じゅうぶん
)
ドーバー海峡下の水圧には耐えるようになって居ります。
独本土上陸作戦:――金博士シリーズ・3――
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
▼ もっと見る
川をわたってから
約
(
やく
)
二マイルのところが
例
(
れい
)
の
難所
(
なんしょ
)
なのだ。
機関士
(
きかんし
)
も、
十分
(
じゅうぶん
)
に
速度
(
そくど
)
を
落
(
おと
)
しはするが、
後部
(
こうぶ
)
のブレーキは、どうしてもまかなければならないことになっている。
くまと車掌
(新字新仮名)
/
木内高音
(著)
屋内はもう
十分
(
じゅうぶん
)
調べられた。余す所は煉瓦塀の内側の荒れ果てた空地だ。空地は家屋の正面と南側とを囲んで、百坪程もあったが、その大部分が、膝までもある雑草に埋まっていた。
妖虫
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
すべてのものを幽玄に化する一種の
霊氛
(
れいふん
)
のなかに
髣髴
(
ほうふつ
)
として、
十分
(
じゅうぶん
)
の美を
奥床
(
おくゆか
)
しくもほのめかしているに過ぎぬ。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
そのもみの木は、いいところにはえていて、日あたりはよく、風とおしも
十分
(
じゅうぶん
)
で、ちかくには、おなかまの大きなもみの木や、はりもみの木が、ぐるりを、とりまいていました。
もみの木
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
これは、たしかにもっともな
忠告
(
ちゅうこく
)
です。それでガンたちは、言われたとおりにすることにきめました。
腹
(
はら
)
ごしらえを
十分
(
じゅうぶん
)
にして、さっそくエーランド島にむかって出発しました。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
それを見定めると、私は大急ぎで、M駅へと引返し(半里の山路ですからそれには
十分
(
じゅうぶん
)
三十分以上を費しました)そこの駅長室へ這入って行って「大変です」とさも慌てた調子で叫んだものです。
赤い部屋
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
ただ、ごみ箱へすてられるためにばかり運ばれてくるとして、それでいいものだろうか。しかし、
一方
(
いっぽう
)
には、くさりかけた一山いくらのものでさえも、
十分
(
じゅうぶん
)
にはたべられない人びとが大ぜいいるのに。
水菓子屋の要吉
(新字新仮名)
/
木内高音
(著)
十分
(
じゅうぶん
)
で事足るべきを、
十二分
(
じゅうにぶん
)
にも、
十五分
(
じゅうごぶん
)
にも、どこまでも進んで、ひたすらに、裸体であるぞと云う感じを強く
描出
(
びょうしゅつ
)
しようとする。技巧がこの極端に達したる時、人はその
観者
(
かんじゃ
)
を
強
(
し
)
うるを
陋
(
ろう
)
とする。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
十
常用漢字
小1
部首:⼗
2画
分
常用漢字
小2
部首:⼑
4画
“十分”で始まる語句
十分間
十分一
十分許
十分遣
十分一税
十分十句