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もってえ
ふりがな文庫
“
勿体
(
もってえ
)” の例文
旧字:
勿體
喜「
対岸
(
むこう
)
へ
往
(
い
)
くぐらいは知ってるだが、一人で往くのも
勿体
(
もってえ
)
ねえと思って人の来るのを待っていた処だ、丁度
宜
(
い
)
いからお乗んなせえな」
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「神様や仏様は
勿体
(
もってえ
)
ねえ、せめて八丁堀の旦那衆が見て、良い御用聞だとなるには、何か秘伝のようなものがありゃしませんか」
銭形平次捕物控:055 路地の小判
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
ウッカリ顎叩くと飛んでも無え
間違
(
まちげえ
)
になるぞ、後で、吠え
面
(
づら
)
かかねエ様にしろ、
大事
(
でえじ
)
に使やア一生ある生命だア、
勿体
(
もってえ
)
なくするな
監獄部屋
(新字新仮名)
/
羽志主水
(著)
喰いたくもねえものを
勿体
(
もってえ
)
ねえ、お附合いに買うにゃ当りやせん、食もたれの
噯
(
おくび
)
なんぞで、せせり箸をされた日にゃ、第一
魚
(
うお
)
が可哀相だ。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
そうさ、この
悪
(
わる
)
を今日まで、ともかくもこうして生かして置いて下さったのは、神仏のお恵みか、人間の徳か、考えてみりゃ
勿体
(
もってえ
)
ねえわけのものだねえ。
大菩薩峠:38 農奴の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
▼ もっと見る
「そんな
勿体
(
もってえ
)
ねえことが、わっしからあんたさまに言えますか、旦那さま?」というのがその返事であった。「だが、それでようごぜえます、アーメン!」
宝島:02 宝島
(新字新仮名)
/
ロバート・ルイス・スティーブンソン
(著)
「なんだと? お神酒だと? 酒なら俺が召し上がってやる。狐になんぞ、
勿体
(
もってえ
)
ねえこった。」
或る部落の五つの話
(新字新仮名)
/
佐左木俊郎
(著)
「待て待て。片づける前に一ツ宣告をしてやろうじゃねえか。あんまり
勿体
(
もってえ
)
ねえから」
支那米の袋
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
が、只じゃあ
勿体
(
もってえ
)
ねえ。いくらかよこせ、え、いくらか
神州纐纈城
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
殊に貴方だ、誰だと思ってるんだ、お
言
(
ことば
)
の一ツも懸けられりゃ
勿体
(
もってえ
)
ねえと心得るが可い位の扱いで、結構でがす。
黒百合
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
神様ほとけ様が
無
(
ね
)
えなんというやつがあるものか、お天道様や水は誰がめぐんでくれたんだ、人間が神様をまつるのは、
勿体
(
もってえ
)
ねえという心の現われなんだ
大菩薩峠:23 他生の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
森「戴きやす、
御新造
(
ごしんぞ
)
のお酌で酒を飲むなんて
勿体
(
もってえ
)
ねえことです、えーどうも旨いねえ」
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「ええ何をする
勿体
(
もってえ
)
ねえ」
三甚内
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「有難うございます、そりゃ、
勿体
(
もってえ
)
ねえことでございます、郁坊や……ではこのお菓子を頂戴しな」
大菩薩峠:33 不破の関の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
ほんによ、お前がそんねえな腰抜たあ知らねえから、
勿体
(
もってえ
)
ねえ、隊長様までが、ああ、可哀想だ、その女の父親とか眼を懸けて
遣
(
つか
)
はせとおつしやらあ、恐しい
冥伽
(
みょうが
)
だぜ。
海城発電
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
森「
勿体
(
もってえ
)
ねえ/\、旦那の褒めたのはお
前
(
めえ
)
さんばかりだ、これはしようじゃアねえか」
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
ほんによ、お前がそんねえな腰抜たあ知らねえから、
勿体
(
もってえ
)
ねえ、隊長様までが、ああ、可哀想だ、その
女
(
むすめ
)
の父親とか眼を懸けてつかわせとおっしゃらあ、恐しい
冥伽
(
みょうが
)
だぜ。
海城発電
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「えっ無罪、え、も
勿体
(
もってえ
)
ねえ、旦那様お有難う存じます、
天道様
(
てんとうさま
)
は正直だなア」
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
彦「何をするんです、
勿体
(
もってえ
)
ねえや、ムニャ/\/\持って来たってなんでえ」
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
仙「誠にどうも
勿体
(
もってえ
)
ねえ話でごぜえます」
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
“勿体”の意味
《名詞》
重々しい様子。
尊大な様子。
(出典:Wiktionary)
勿
漢検準1級
部首:⼓
4画
体
常用漢字
小2
部首:⼈
7画
“勿体”で始まる語句
勿体振
勿体至極
勿体無
勿体顔