前足まえあし)” の例文
その太陽たいようのにおいをなつかしむように、わたくしは、ごろりとからだをなげだしました。ペスも、かたわらへ、前足まえあしをのばして、うずくまりました。
どこかで呼ぶような (新字新仮名) / 小川未明(著)
長いはなづらを前足まえあしの上にのせたかとおもうと、たちまち、ぐうぐうねこんでしまったのです。
命がけで入り込んで、生殖の為に一命を果した彼無名犬ななしいぬの死骸を、けやきの根もとにほうむった。向うの方には、二本投げ出した前足まえあしあたまをのせて、頬杖ほおづえつくと云う見得みえでデカがけろりとして眺めて居た。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
いぬはワン、ワンとうれしそうにほえながら、前足まえあしちました。
桃太郎 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
そのあなは、このあいだ、みんながボールをしてあそんでいると、ペスがきて、しきりに前足まえあしっていたところでした。
風船虫 (新字新仮名) / 小川未明(著)
馬子まごは、はらだちまぎれに、あらあらしく、たづなをくと、うまは、あたま上下じょうげにふって、反抗はんこうをしめし、前足まえあしちからをいれて、大地だいちへしがみつこうとしました。
道の上で見た話 (新字新仮名) / 小川未明(著)