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凝結
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ぎょうけつ
ふりがな文庫
“
凝結
(
ぎょうけつ
)” の例文
一時
(
ひとしきり
)
魔鳥
(
まちょう
)
の
翼
(
つばさ
)
と
翔
(
かけ
)
りし黒雲は全く
凝結
(
ぎょうけつ
)
して、
一髪
(
いっぱつ
)
を動かすべき風だにあらず、気圧は低落して、呼吸の自由を
礙
(
さまた
)
げ、あわれ肩をも
抑
(
おさ
)
うるばかりに覚えたりき。
取舵
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
今までざわざわと動いていた私の胸が一度に
凝結
(
ぎょうけつ
)
したように感じた。私はまた逆に頁をはぐり返した。そうして一枚に一句ぐらいずつの割で
倒
(
さかさ
)
に読んで行った。
こころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
その代り腹へ入って胃液のために
凝結
(
ぎょうけつ
)
したり、あるいは外の酸類に
逢
(
あっ
)
て凝結するから胃と腸とがその
凝固
(
かたまり
)
を
釈
(
と
)
いて消化させるまでに何ほどの手数をかけるか知れない。
食道楽:春の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
そして、次の瞬間には、その冷たいものが、石のように
凝結
(
ぎょうけつ
)
して、彼をいよいよ頑固にした。
次郎物語:01 第一部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
夙
(
つと
)
に測る能わざるに至り、大に楽みを
殺
(
そ
)
がれし心地せしが、今また暖炉の
傍
(
かたわら
)
に、置ける電池
凝結
(
ぎょうけつ
)
して破壊し、ために発電するに
由
(
よし
)
なく、また風雨計の要部を
蔽
(
おお
)
う所の
硝子板
(
がらすいた
)
紛砕して
寒中滞岳記:(十月一日より十二月廿一日に至る八十二日間)
(新字新仮名)
/
野中至
(著)
▼ もっと見る
同時に多くのイズムは、
零砕
(
れいさい
)
の類例が、比較的
緻密
(
ちみつ
)
な頭脳に
濾過
(
ろか
)
されて
凝結
(
ぎょうけつ
)
した時に取る一種の形である。形といわんよりはむしろ
輪廓
(
りんかく
)
である。
中味
(
なかみ
)
のないものである。
イズムの功過
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
征衣
(
せいい
)
のまま昼夜
草鞋
(
わらじ
)
を解かず、またその間にはしばしば降雪に
遇
(
あ
)
い、ために風力計
凝結
(
ぎょうけつ
)
して廻転を
止
(
とど
)
むるや、真夜中に
斫
(
き
)
るが如き寒冽なる強風を
侵
(
おか
)
して
暗黒
(
あんこく
)
裡
(
り
)
に
屋後
(
おくご
)
の氷山に
攀
(
よ
)
じ登り
寒中滞岳記:(十月一日より十二月廿一日に至る八十二日間)
(新字新仮名)
/
野中至
(著)
病人が牛乳を沢山ガブ飲みしたら胃液や外の酸類で
凝結
(
ぎょうけつ
)
して胃を悪くするに
極
(
き
)
まっている。だから医者はよく食事法を病人に教えなければならん。単に不消化物が悪いという位では訳が分らん。
食道楽:春の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
... 知らないと何でもそう間違えるよ。そこで鶏卵は何故にスープや
珈琲
(
こーひー
)
のアクを取るやというのは」中川「玉子の蛋白質は熱に逢うと
凝結
(
ぎょうけつ
)
するから流動物と混ぜて熱を加えると流動物中の固形物や
汚塵
(
おじん
)
を ...
食道楽:秋の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
“凝結”の意味
《名詞》
凝 結(ぎょうけつ)
液体中のコロイド粒子が結合して大きな粒子となり沈殿する現象。
気体が冷却または圧縮されて液体になること。
感情・考えが凝り固まること。
(出典:Wiktionary)
凝
常用漢字
中学
部首:⼎
16画
結
常用漢字
小4
部首:⽷
12画
“凝結”で始まる語句
凝結乳
凝結核