“ぎょうけつ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
凝結77.8%
凝血22.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その代り腹へ入って胃液のために凝結ぎょうけつしたり、あるいは外の酸類にあって凝結するから胃と腸とがその凝固かたまりいて消化させるまでに何ほどの手数をかけるか知れない。
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
そして、次の瞬間には、その冷たいものが、石のように凝結ぎょうけつして、彼をいよいよ頑固にした。
次郎物語:01 第一部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
足のふみ場もなくころがっているのはおおかた疎開家屋そかいかおくの跡片付に出ていた女学校の下級生だが、顔から全身へかけての火傷や、赤チン、凝血ぎょうけつ油薬ゆやく
原爆詩集 (新字新仮名) / 峠三吉(著)
僕は鬼神きじんのような冷徹さでもって、ミチミの身体をんだ空虚からの棺桶のなかを点検した。そのとき両眼に、けつくようにうつったのは、棺桶の底に、ポツンと一としずく、溜っている凝血ぎょうけつだった。
棺桶の花嫁 (新字新仮名) / 海野十三(著)