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六十
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ろくじふ
人數は
彼のそそくさに
此女中と、
他には
御飯たきらしき
肥大女および、
其夜に
入りてより
車を
飛ばせて
二人ほど
來りし
人あり、
一人は
六十に
近かるべき
人品よき
剃髮の
老人
處へ!
供を
二人つれて、
車夫體の
壯佼にでつぷりと
肥えた
親仁の、
唇がべろ/\として
無花果の
裂けたる
如き、
眦の
下れる、
頬の
肉掴むほどあるのを
負はして、
六十有餘の
媼、
身の
丈拔群にして