)” の例文
旧字:
道衍の人となりの古怪なる、実に一沙門しゃもんを以て目す可からずと雖も、しかも文を好み道の為にするの情も、またなりとなす可からず。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
信長入洛じゅらくの事、聞き及ぶが如く也。将軍を擁立ようりつし、四民を欺瞞ぎまんせんとするも、政事まつりごとわたくしし、その暴虐ぼうぎゃくぶりは、日をうておおがたいものがある。
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
御史、建文帝は洪武こうぶ十年に生れたまいて、正統せいとう五年をへだたる六十四歳なるを以て、何ぞ九十歳なるを得んとて之を疑い、ようやく詰問して遂にそのなるを断ず。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
「みな玄徳の詐術さじゅつというもの。彼ほど巧みな君子はない。そんな者にあざむかれて、万代に悪名を残さんよりは、今もいうた通り、徐庶へ手紙を書いたがよかろう。のう老母、ひと筆書け」
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しん、太祖の失か、失にあらざるか、斉泰のか、為にあらざる将又はたまた斉泰、遺詔に托して諸王の入京会葬をとどめざるあたわざるの勢の存せしか、非
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)