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倣
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なろ
ふりがな文庫
“
倣
(
なろ
)” の例文
かくて高野山に到着、青巌寺を仮の住まいと定め、
剃髪
(
ていはつ
)
染衣の身となって道意禅門と号したが、お供の人々も皆これに
倣
(
なろ
)
うて
髻
(
もとゞり
)
を切った。
聞書抄:第二盲目物語
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
余
(
よ
)
のこの地に進入せしは勇敢なる冒険家諸士に
倣
(
なろ
)
うて、探検の功を全うし、広く世界の文明に資せんとの大志願ありしに非ず。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
種々伝説を造って凡衆を
誑
(
たぶら
)
かしたのだろう、かようの次第で三井の鐘が大当りと来たので、これに
倣
(
なろ
)
うて他にも類似の伝説附の鐘が出て来たは
十二支考:03 田原藤太竜宮入りの話
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
その九市が、また、碌な
者
(
もん
)
じゃなか。若い癖して、鬼高利貸になって、こいつも、親父に
倣
(
なろ
)
うて、妾を持っちょるちゅう話じゃ。なんでもよか。
花と龍
(新字新仮名)
/
火野葦平
(著)
蒲衣子
(
ほいし
)
の
庵室
(
あんしつ
)
は、変わった道場である。
僅
(
わず
)
か四、五人しか弟子はいないが、彼らはいずれも師の歩みに
倣
(
なろ
)
うて、自然の
秘鑰
(
ひやく
)
を探究する者どもであった。
悟浄出世
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
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「彼の剣は、わしの本意でない。柳生流の剣の一面を具現した強さにすぎぬ。五郎右衛門に
倣
(
なろ
)
うてはならぬ」
剣の四君子:02 柳生石舟斎
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「御成敗式目」とは「
貞永
(
じょうえい
)
式目」に
倣
(
なろ
)
うた後ちの称呼らしい。
法窓夜話:02 法窓夜話
(新字新仮名)
/
穂積陳重
(著)
「深き夜のみ山隠れのとのゐ猿ひとり音なふ声の淋しさ」などわが邦の名歌は多く支那の猿の詩に
倣
(
なろ
)
うたものじゃ。
十二支考:07 猴に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
... 私は及ばずながら善財童子の跡に
倣
(
なろ
)
うてこの修行に出掛けてかくもお尋ね致した訳でござる」とこういうと「私の
衆生済度
(
しゅじょうさいど
)
の
方便
(
ほうべん
)
は唯一である。その唯一の方法は
大解脱経
(
だいげだつきょう
)
というお経に依ってやって居るのである。」
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
わが朝またこれに
倣
(
なろ
)
うて、正月七日二十一疋の白馬を引かれ、元の世祖は元日に一県ごとに八十一疋の白馬を
上
(
たてまつ
)
らしめ、その総数十万疋を越えたという。
十二支考:05 馬に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
諸神
倣
(
なろ
)
うてまた泣く時、ヴィシュヌ大神
金翅鳥
(
こんじちょう
)
に乗りてブシュパブハドラ河へ飛びゆき、睡り象の頭を切り、持ち来り、ガネサの頭に継いでよりこの神今に象頭だ。
十二支考:11 鼠に関する民俗と信念
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
上に引いたコンウェイの言に
倣
(
なろ
)
うていえば、拝猴教が二の宮宗に、二の宮宗が一層新米の両部神道に
併
(
あわ
)
され、最旧教の本尊たりし猴神は記紀の猿田彦と同一視され
十二支考:07 猴に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
それから『長崎虫眼鏡』下に、元禄五年の春より唐人オランダのほかは豕鶏等食する事を停めらるとあれば、それ以前開港地では邦人も外客に
倣
(
なろ
)
うて豕を食ったのだ。
十二支考:10 猪に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
そこに書き洩らしたが加藤雀庵の『
囀
(
さえず
)
り草』の虫の夢の巻に、千住の
飛鳥
(
あすか
)
の社頭で毎年四月八日に
疫癘
(
えきれい
)
を
禳
(
はら
)
う符というを出すに、桃の木で作れり、支那に
倣
(
なろ
)
うたのだろうとある。
十二支考:08 鶏に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
王ついにイゲルナを
娶
(
めと
)
り、これもほどなく戦死、アーサー
嗣
(
つ
)
ぎ立て武名を轟かせしが、父に
倣
(
なろ
)
うてか
毎
(
つね
)
に竜を
雕
(
ほ
)
った金の兜を着けたとあれば、英国でも竜を兜に飾った例は、五
十二支考:03 田原藤太竜宮入りの話
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
その文を見ると、『管子』に見えた禹
建鼓
(
けんこ
)
を朝に立て、訊望に備えたを
倣
(
なろ
)
うたらしい。
十二支考:08 鶏に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
御者が
毎
(
いつ
)
もこうして燕麦を出しくれるを見置き夜食欲しきごとにこれに
倣
(
なろ
)
うたんだ。
十二支考:05 馬に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
倣
常用漢字
中学
部首:⼈
10画
“倣”を含む語句
模倣
模倣者
見倣
摸倣
倣岸
倣尊澄法親王筆
倣模
倣造
口倣
模倣品
模倣論
相倣
驕倣