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ことづて
ふりがな文庫
“
伝言
(
ことづて
)” の例文
旧字:
傳言
この
談
(
はなし
)
は
汝
(
おまえ
)
さえ知らないのだもの
誰
(
だれ
)
が知っていよう、ただ太郎坊ばかりが、太郎坊の
伝言
(
ことづて
)
をした時分のおれをよく知っているものだった。
太郎坊
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
あの
女
(
ひと
)
は、僕が君の
伝言
(
ことづて
)
を伝えてやったら、それを聞いてとても喜んでいたよ。いや、なあに、あの
女
(
ひと
)
が喜んでいる素振りを
二都物語:01 上巻
(新字新仮名)
/
チャールズ・ディケンズ
(著)
お定は
呆然
(
ぼんやり
)
と門口に立つて、見るともなく
其
(
それ
)
を見てゐると、大工の家のお八重の小さな妹が駆けて来て、一寸来て呉れといふ姉の
伝言
(
ことづて
)
を伝へた。
天鵞絨
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
「それはそうと姐ごどうしたんで、今夜ここへ来るようにと、私に
伝言
(
ことづて
)
をなすったので、そこでやっては来たんですが、どういうご用がおありなさるので?」
娘煙術師
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
外
(
ほか
)
じゃございませんが、万七の
伝言
(
ことづて
)
を持って
参
(
めえ
)
りました。——訴人があって、
放火
(
ひつけ
)
は仲吉に決ったから、縄張違いだが、八丁堀の旦那方のお指図で挙げて行く。
銭形平次捕物控:059 酒屋火事
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
ついては、丹波に萩乃を守って、あとから追いつくようにという
伝言
(
ことづて
)
だったと、もっともらしい
口構
(
くちがま
)
え。
丹下左膳:03 日光の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
合宿所へ行くと、伊作はいたが、姿を見せず、ホテルのポーターのようなのが、代りに出てきて、磯子の萩ノ家という家で待っていてくれ、すぐ行くから、と伊作の
伝言
(
ことづて
)
をつたえた。
野萩
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
セエラなら、むずかしい用事や、こみいった
伝言
(
ことづて
)
なども、安心して頼むことが出来ました。お金を払いにやっても間違いはないし、ちょっとしたお掃除も、器用にやってのけるのでした。
小公女
(新字新仮名)
/
フランシス・ホジソン・エリザ・バーネット
(著)
昨夜女中から聞いた
伝言
(
ことづて
)
が、気にかかってならなかったからである。
第二の接吻
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
藤助 剣身を食わした入れ合せに、
伝言
(
ことづて
)
を承わって置こうか。
中山七里 二幕五場
(新字新仮名)
/
長谷川伸
(著)
可児才蔵
(
かにさいぞう
)
という人からたのまれている
伝言
(
ことづて
)
もあったっけ
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
あの
伝言
(
ことづて
)
は彼の心をひどく悩ませたので、彼は何度も帽子を脱いで頭をがりがり掻くより
他
(
ほか
)
に仕方がないくらいであった。
二都物語:01 上巻
(新字新仮名)
/
チャールズ・ディケンズ
(著)
「帰れとの
伝言
(
ことづて
)
はございますが……あなた様が、ここにおいでのうちは……なんのわたくし家へなど……」
あさひの鎧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「驚くでしょう、こいつは。あっしのところへ知らせて来たのは、まだ夜が明けたばかりの時だ。親分へ
伝言
(
ことづて
)
をやって、叔母さんに朝のお
菜
(
さい
)
を頼んで飛んで行ってみると——」
銭形平次捕物控:107 梅吉殺し
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
馬を早足で歩ませながら引返している間、夜の影は、彼にとっては、その
伝言
(
ことづて
)
から生じたような形をしているように見え、その牝馬にとっては
二都物語:01 上巻
(新字新仮名)
/
チャールズ・ディケンズ
(著)
実父
(
ちち
)
の将左衛門から、久しく逢わないから逢いたい、婿殿ともども逢いに来るようにと
伝言
(
ことづて
)
があった。
猿ヶ京片耳伝説
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
父さん、みんな申上げた方がいいでしょう、——染吉さんは久し振りで逢って話したいことがあるから、父さんには
内証
(
ないしょ
)
で、私に
酉刻
(
むつ
)
半(七時)頃お稲荷様まで来るようにと、酒屋の小僧さんに頼んで
伝言
(
ことづて
)
を
銭形平次捕物控:141 二枚の小判
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
それにしても一番気にかかるのは芳江と市之丞との身の上であった。そこで彼は手を
拍
(
う
)
って番兵を一人呼んだのである。そうして至急
鬼王丸
(
おにおうまる
)
殿にお目にかかりたいと
伝言
(
ことづて
)
をした。
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
お係り同心の近藤常平様のお
伝言
(
ことづて
)
ですが
銭形平次捕物控:182 尼が紅
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
そこへ突然
昨夜
(
ゆうべ
)
のこと、烏組の一人が忍んで来て、お紋の
伝言
(
ことづて
)
をしたのである。
任侠二刀流
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「高坂甚太郎の
伝言
(
ことづて
)
をお聞きに入れとう存じます」
神州纐纈城
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「他に
伝言
(
ことづて
)
でございます」
銅銭会事変
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
伝
常用漢字
小4
部首:⼈
6画
言
常用漢字
小2
部首:⾔
7画
“伝言”で始まる語句
伝言者