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今夜
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こよい
ふりがな文庫
“
今夜
(
こよい
)” の例文
「ええ、さて
各自
(
おのおの
)
には、すでに御本望をお遂げなされたのでありまするか。それとも、また
今夜
(
こよい
)
にも吉良邸へお討入りに相成りますかな。」
日本橋
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
王さま、あちらにまいりましょう、
今夜
(
こよい
)
は夢でございます、
明日
(
あす
)
が待っております、
明日
(
あす
)
になれば、夢が
現実
(
うつつ
)
となりましょう。
ウスナの家
(新字新仮名)
/
フィオナ・マクラウド
(著)
そこで僕は
今夜
(
こよい
)
のような晩に
独
(
ひと
)
り夜ふけて
燈
(
ともしび
)
に向かっているとこの生の孤立を感じて
堪
(
た
)
え難いほどの哀情を催して来る。
忘れえぬ人々
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
「一風呂浴びて来て、飲み直しじゃ。
今夜
(
こよい
)
は
徹宵
(
てっしょう
)
呑
(
や
)
るも面白かろう。湯から上って来るまでに、娘を伴れてきておけ。湯壺へは、誰も来るでないぞ。」
煩悩秘文書
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
されば余は、
今夜
(
こよい
)
も、ここにあえて抗議する。たといあすからはこのカーマーゼンに一人の友人もなくなろうとも。
貧乏物語
(新字新仮名)
/
河上肇
(著)
▼ もっと見る
「
寧
(
いっ
)
そ
今夜
(
こよい
)
はこのままで」トおもう頃に漸く眼がしょぼついて来て
額
(
あたま
)
が乱れだして、今まで眼前に
隠見
(
ちらつい
)
ていた母親の
白髪首
(
しらがくび
)
に
斑
(
まばら
)
な
黒髯
(
くろひげ
)
が生えて……課長の首になる
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
近ごろはとかく奥歯に物のはさまりしように、いつ帰りても機嫌よからぬ母の、
今夜
(
こよい
)
は珍しくにこにこ顔を見せて、
風呂
(
ふろ
)
を
焚
(
た
)
かせ、武男が好物の
薩摩汁
(
さつまじる
)
など自ら手をおろさぬばかり肝いりてすすめつ。
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
十年互いに知りてついに路傍の石に置く露ほどの思いなく打ち過ぐるも人と人との交わりなり、
今日
(
きょう
)
見て
今夜
(
こよい
)
語り、その夜の夢に互いに行く末を契るも人と人との縁なり。
わかれ
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
要こそあれと身を翻して、早くも洞中に潜むと
与
(
とも
)
に、
燈
(
ともしび
)
の主は間近に来りぬ。一個の婦人なり。予は燈影を見し
始
(
はじめ
)
より、
今夜
(
こよい
)
満願に当るべき咒詛主の、
驚破
(
すわ
)
や来ると思いしなりき。
黒壁
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
壁は白いが、
真暗
(
まっくら
)
な中に居て、ただそればかりを力にした、玄関の遠あかり、車夫部屋の例のひそひそ声が、このもの音にハタと
留
(
や
)
んだを、気の毒らしく思うまで、
今夜
(
こよい
)
はそれが嬉しかった。
悪獣篇
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「
今夜
(
こよい
)
はあまりに寒ければ家に伴わんと思いはべり」
源おじ
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
“今夜”の意味
《名詞・形容動詞》
今夜(こんや)
今日の夜。
(出典:Wiktionary)
今
常用漢字
小2
部首:⼈
4画
夜
常用漢字
小2
部首:⼣
8画
“今夜”で始まる語句
今夜中
今夜限