トップ
>
仁恕
>
じんじょ
ふりがな文庫
“
仁恕
(
じんじょ
)” の例文
彼はその神のごとき
仁恕
(
じんじょ
)
に対抗せしむるに、吾人の心のうちにある悪の
要塞
(
ようさい
)
たる傲慢をもってした。
レ・ミゼラブル:04 第一部 ファンテーヌ
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
「せっかくの、御
好誼
(
こうぎ
)
には、越前も、越前個人として、ありがたくお受けはしますが、江戸町奉行の職において、上様の御
仁恕
(
じんじょ
)
も、
方々
(
かたがた
)
の思し召も、
容
(
い
)
れることは
罷
(
まか
)
りなりません」
大岡越前
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
坐中の貴婦人方には礼を失する罪を
免
(
まぬか
)
れざれども、予をして
忌憚
(
きたん
)
なく
謂
(
い
)
わしめば、元来、淑徳、貞操、温良、憐愛、
仁恕
(
じんじょ
)
等あらゆる真善美の文字を以て
彩色
(
さいしき
)
すべき女性と謂うなる曲線が
黒壁
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
彼の父杉
百合之助
(
ゆりのすけ
)
は
敬神
(
けいしん
)
家にして
忠摯
(
ちゅうし
)
篤実
(
とくじつ
)
なる
循吏
(
じゅんり
)
なりき。彼の母児玉氏は、賢にして婦道あり、姑に
事
(
つか
)
うる至孝、子を教ゆる則あり、
仁恕
(
じんじょ
)
勤倹
(
きんけん
)
、
稼穡
(
かしょく
)
の労に任じ自から馬を牧するに至る。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
葬祭の儀は、漢の文帝の
如
(
ごと
)
くせよ、と云える、天下の臣民は
哭臨
(
こくりん
)
三日にして服を
釈
(
と
)
き、
嫁娶
(
かしゅ
)
を妨ぐる
勿
(
なか
)
れ、と云える、何ぞ
倹素
(
けんそ
)
にして
仁恕
(
じんじょ
)
なる。文帝の如くせよとは、
金玉
(
きんぎょく
)
を用いる勿れとなり。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
▼ もっと見る
と、心底のものを
吐露
(
とろ
)
するように、ふたたび平伏して信長の公明な
仁恕
(
じんじょ
)
を仰いだ。
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“仁恕”の意味
《名詞》
情に厚く、思いやりがあること。
あわれみ、罪を許すこと。
(出典:Wiktionary)
仁
常用漢字
小6
部首:⼈
4画
恕
漢検準1級
部首:⼼
10画
“仁”で始まる語句
仁
仁王
仁和寺
仁王立
仁王門
仁慈
仁丹
仁和賀
仁義
仁田