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亜孟
事に
依つたら
御覧になつたかも
知れないが、
幼児のことゆゑ、
気を
付けてやらねばなるまい。
真昼時で
気が
重くなる。
物皆悉く
白つぽい。しかあれかし、
亜孟。
聖詩祈祷歌を唄ひながら坂をくだる電車。夕べはそのなかで、
亜孟。
なぜといふに、
自分は
主の
君を
思ひ
奉ると、
其聖墓が
心の
中にもう
入つてゐるからだ。
亜孟。どれ、
日射のいゝ
此処へでも
寝転ばうか。これこそ
聖地だ。われらが
御主の
御足は
何処をも
聖くなされた。