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二色
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ふたいろ
ふりがな文庫
“
二色
(
ふたいろ
)” の例文
箔にも種類があって、一つの製品を金にするにも金箔を使うのと、同じ金であっても、金粉を
蒔
(
ま
)
いて金にするのと
二色
(
ふたいろ
)
ある。
幕末維新懐古談:07 彫刻修業のはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
それでイブセンの道徳というものは
二色
(
ふたいろ
)
にしなければならぬのである。男の道徳、女の道徳というようにしなければならぬ。
模倣と独立
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
鉄人Qには、ほんとうのロボットと、二十面相のばけたのと、
二色
(
ふたいろ
)
あるんだ。ふしぎな老人も、としよりではない。二十面相がばけていたのだ。
鉄人Q
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
不注意なわれわれ
素人
(
しろうと
)
には花のない見知らぬ樹木はだいたい針葉樹と
扁葉樹
(
へんようじゅ
)
との
二色
(
ふたいろ
)
ぐらいか、せいぜいで十種二十種にしか区別ができないのに
あひると猿
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
なんのためだか知らないが僕はあっちこちを
見廻
(
みまわ
)
してから、誰も見ていないなと思うと、手早くその箱の蓋を開けて藍と洋紅との
二色
(
ふたいろ
)
を取上げるが早いかポッケットの中に押込みました。
一房の葡萄
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
▼ もっと見る
白い
桔梗
(
ききょう
)
と、
水紅色
(
ときいろ
)
の
常夏
(
とこなつ
)
、と思ったのが、その
二色
(
ふたいろ
)
の、花の鉄線かずらを
刺繍
(
ししゅう
)
した、銀座むきの至極当世な持もので、花はきりりとしているが、葉も
蔓
(
つる
)
も弱々しく、中のものも角ばらず
灯明之巻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
まア是ア詰らん
物
(
もん
)
でございますけれども、私が
夜業
(
よなべ
)
に
撚揚
(
よりあ
)
げて置いたので、使うには丈夫一式に丹誠した糸でございます、染めた方は
沢山
(
たんと
)
無
(
ね
)
えで、白と
二色
(
ふたいろ
)
撚って来ました、誠に少しばいで
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
中川君、西洋料理で
二色
(
ふたいろ
)
のスープを
食道楽:秋の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
「おや、
二色
(
ふたいろ
)
もやるのかい」
娘煙術師
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
目のとどくかぎり、はるかの、はるかの向こうまで、
二色
(
ふたいろ
)
の同じ顔が、同じように口をあけて、笑っているのです。
鉄人Q
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
ダヌンチオの主意は、生活の二大情調の発現は、この
二色
(
ふたいろ
)
に外ならんと云う点に存するらしい。だから何でも興奮を要する部屋、
即
(
すなわ
)
ち音楽室とか書斎とか云うものは、なるべく赤く塗り立てる。
それから
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
蒼
(
あお
)
と赤と
二色
(
ふたいろ
)
の鉄道馬車の
灯
(
ともしび
)
は、流るる
蛍
(
ほたる
)
かとばかり、暗夜を貫いて東西より、
衝
(
つ
)
と寄っては
颯
(
さっ
)
と分れ、且つ消え、且つ
顕
(
あらわ
)
れ、
轣轆
(
れきろく
)
として
近
(
ちかづ
)
き来り、
殷々
(
いんいん
)
として遠ざかる、
響
(
ひびき
)
の中に車夫の懸声
三枚続
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
二
常用漢字
小1
部首:⼆
2画
色
常用漢字
小2
部首:⾊
6画
“二色”で始まる語句
二色人