三色みいろ)” の例文
太鼓は三色みいろ母衣武者ほろむしゃが、試合場しあいじょうの左右から正面へむかってかけだすらせだった。そこには、矢来やらいと二じゅういまわされたさくがある。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
北野きたのはづれると、麥畑むぎばたけあをなかに、はな黄色きいろいのと、蓮華草れんげさうはなあかいのとが、野面のづら三色みいろけにしてうつくしさははれなかつた。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
壁に懸けて眺めて見ると如何にもさびしい感じがする。色は花と莖と葉と硝子ガラスの瓶とを合せて僅に三色みいろしか使つてない。花は開いたのが一輪につぼみが二つだけである。
子規の画 (旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
やまかづら、かすみ二字にじくも三色みいろ明初あけそめて、十人十色じふにんといろさます。
大阪まで (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
壁にけて眺めて見るといかにもさびしい感じがする。色は花と茎と葉と硝子ガラスびんとを合せてわずかに三色みいろしか使ってない。花は開いたのが一輪につぼみが二つだけである。
子規の画 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)