“わづらはし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
可煩50.0%
50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼はこの情緒のはげしく紛乱せるに際して、可煩わづらはしき満枝にまつはらるる苦悩に堪へざるを思へば、その帰去かへりさらん後まではして還らじと心を定めて、既に所在ありかを知られたる碁会所を立出たちいでしが
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
一々底意ありて忽諸ゆるがせにすべからざる女の言を、彼はいと可煩わづらはしくて持余もてあませるなり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
唯憂ただうれひ惑へる己一個おのれひとり措所無おきどころな可煩わづらはしきに悩乱せり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
今やその願足りて、しかもつひに饜きたる彼はいよいまつはらるる愛情のわづらはしきにへずして、むしろ影を追ふよりもはかなき昔の恋を思ひて、ひそかに楽むのあぢはひあるを覚ゆるなり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
夫の留守にはこの家のあるじとして、彼はつかふべき舅姑きゆうこいただかず、気兼すべき小姑こじうとかかへず、足手絡あしてまとひの幼きもだ有らずして、一箇ひとり仲働なかばたらき両箇ふたり下婢かひとに万般よろづわづらはしきをまか
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
又言ふもわづらはしくて宮は口を閉ぢぬ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)