“やぎ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ヤギ
語句割合
山羊85.1%
野羊6.4%
八木4.3%
八鬼1.1%
夜具1.1%
夜着1.1%
養宜1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
女は普通の日本の女性にょしょうのように絹の手袋を穿めていなかった。きちりと合う山羊やぎの革製ので、華奢きゃしゃな指をつつましやかに包んでいた。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
この映画と同時にロシアのニュース映画を見た中に、たぶんカリニンであったか、野羊やぎひげのにがい老人が展覧会を見てあるくところがあった。
映画雑感(Ⅰ) (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
可成かなおほきいけれど、わづかに一小破片せうはへん見出みいだしたのみといふ八木やぎ水谷みづたに談話だんわなどかんがへて、はおぼろながら。
この地方には八鬼やぎ山だの九鬼くきだのと、鬼という字のつく地名が多い。
随筆 新平家 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ほんの仔豚の肉だけという極く軽い夕食をしたためると、さっそく彼は着物をぬぎすてて、夜具やぎの中へもぐりこむなり、ぐっすりと深い眠りにおちた。
菖蒲あやめさいていたそうでその花を一朝ひとあさ奇麗にもぎって、戸棚の夜着やぎの中に入れてあった。
一寸怪 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
歸途は四國街道の養宜やぎの松原を眞直ぐに取つて、途中廣田村中條なかすぢの蛭子神社に立寄り、夕刻洲本の宿へ歸り着いた。