八木やぎ)” の例文
片傍かたわきへ草履草鞋を吊して商い、村上松五郎は八木やぎ八名田やなだ辺へ参っては天下御禁制の賭博てなぐさみを致してぶら/\暮して居ります。
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
可成かなおほきいけれど、わづかに一小破片せうはへん見出みいだしたのみといふ八木やぎ水谷みづたに談話だんわなどかんがへて、はおぼろながら。
それからさきに帰ったもうひとりは、八木やぎさんという貿易会社の社長さんで、やっぱり惣右衛門の子孫なのだ。つまり、わしたちは、先祖の宝物をさがしだそうとしているのさ。
怪奇四十面相 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
いやなら無理にお願い申しませんよ、それじゃア私の金主きんしゅ八木やぎさんから拝借した三円のお金を、今損料屋が来ておっかさんのている蒲団を引剥ひっぱぎにかゝったから、お気の毒だと思い、立替えたが
同形どうけいとすれば加瀬かせおなじくたる貝塚かひづかも、特種とくしゆものではなかつたらうか。八木やぎ水谷氏等みづたにしら見出みいだしたといふ小破片せうはへん今日こんにちほど研究けんきうされてらぬ其時代そのじだいて、普通ふつう貝塚かひづかのと見過みすごしたのではあるまいか。