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もちあは
今持合してゐませんけど、それくらいで
宜しいのならいつでもお
払ひしますから、どうぞ
石屋へ、
御面倒でもお
話して
下さいませんか。お
願ひ
致します。
なし漸く金一兩一分と
極り直八は道具屋に向ひ
直は付たが金子の
持合せは
少々不足だが
漸して是を手付として置て行ませうと金一
分取出し
翌日の
朝殘りの金を
それから
此れは
傭人にも
炊いてやれないのだからお
前がよければ
持つて
行つて
秋にでもなつたら
糯粟の
少しも
返せと二三
斗入つた
粳粟の
俵とを一つに
遣つた。