“みるめ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
海草33.3%
水松布22.2%
美留女11.1%
海松11.1%
海松布11.1%
見目11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼處に入る身の生涯やめられぬ得分ありと知られて、來るも來るも此處らの町に細かしき貰ひを心に止めず、裾に海草みるめのいかゞはしき乞食さへ門には立たず行過るぞかし
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
水松布みるめなす美豆良みづら雫き
新頌 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
妾はあの夢を見てからのちは、明け暮れ自分のへやに閉じ籠もって、美留女みるめ姫であった昔が本当か、今の美紅の身の上が本当か考えましたが、どうしても解りませんでした。
白髪小僧 (新字新仮名) / 夢野久作杉山萠円(著)
紅木べにき公爵という、丈の高い、黒い髪を生やした、あの美留女みるめ姫のお父様によくた総理大臣と、沢山の護衛の兵士に連れられて、お城の北の紫紺樹しこんじゅという樹の林の中に在る
白髪小僧 (新字新仮名) / 夢野久作杉山萠円(著)
身は海松みるめ刈るかづ
泣菫詩抄 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
二つ目の浜の石屋がかたへ、暮方仏像をあつらえにった帰りを、いやな、不気味な、忌わしい、ばばのあらもの屋の前が通りたくなさに、ちょうど満潮みちしおげたから、海松布みるめの流れる岩の上を
悪獣篇 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
殘しおき力に思ふ妻に別れし事なれば餘所よそ見目みるめ可哀いぢらしく哀れと云ふも餘りあり斯くてあるべき事ならねばそれ相應さうおう野邊のべの送りを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)