“まちまち”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:マチマチ
語句割合
区々66.7%
町々10.1%
街々10.1%
街街2.9%
市々2.9%
町町2.9%
坊々1.4%
街巷1.4%
街衢1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その言語調子もまた分類の出来んくらい区々まちまちであるが一日二十四時間のうち二十三時間五十五分までは皆意味のある言葉を使っている。
趣味の遺伝 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
いくら個人主義が流行はやる世の中だって、こう町々まちまち我儘わがままを尽くされては持主の迷惑はさこそと思いやられる、主人もここにかんがみるところあって近頃はおおいに訓練を与えて
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
空には大きな都会のさまざまな街々まちまちの姿や賑やかさ、または音楽や燈影が、まるで地図のように広げられてくるのでした。
寂しき魚 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
街街まちまちの柳の葉をり落して
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
近い飛鳥から、新渡来いまき高麗馬こままたがって、馬上で通う風流士たわれおもあるにはあったが、多くはやはり、鷺栖さぎすの阪の北、香具山のふもとから西へ、新しく地割りせられた京城けいじょう坊々まちまちに屋敷を構え、家造りをした。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
去年からひき続いての評判が、もういちど、江戸の街巷まちまちをわきたたせ、春の終るころまで瓦版や、絵入りの小冊子こざっし類がいろいろと出た。
柳橋物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
「ああ」「府下一家一炬を出して施火せよ街衢まちまちに冥界の霊を迎火せよ送火せよ」
仙台の夏 (新字旧仮名) / 石川善助(著)